前回(第34回)は、
含み損100万円を抱えても、
なぜワシがそれほど焦らずにいられたのかを書いた。
信用余力を残す。
現金を残す。
毎月いくら稼ぐというノルマをつくらない。
つまり、
「勝たなければならないトレード」をしなくて済む状態を、先につくっておく。
では、
実際に何を買うのか。
ワシはスイングトレードの候補銘柄を、
どうやって選んでいるのか。
これは、
改めて聞かれると説明するのが難しい。
以前、
「なんとなく気になる銘柄から始まる」
と書こうと思った。
確かに、
それも間違いではない。
だが、
だからといって、
適当に銘柄を選んでいるわけでもない。
よく考えてみると、
ワシの中には、
ターゲットにする前の前提条件がある。
その条件を通った銘柄の中から、
最後は、
「ワシと相性の良い銘柄」
を選んでいる。
今回は、
そんな与作流のターゲット銘柄の選び方について、
改めて整理してみたい。

■この記事でわかること
・ワシがターゲット銘柄に求める三つの前提条件
・なぜ割安なだけでは買わないのか
・半年~1年程度の回復期待を重視する理由
・ワシが考える「銘柄との相性」とは何か
・最後にAIで期待値を確認する理由
■結論
👉 割安でも成長性のない企業はターゲットにしない
👉 短期的な株価低迷より、半年~1年程度で回復する可能性を見る
👉 財務に不安のある企業は最初から対象外
👉 条件を満たした中から、値動きのクセを知る「相性の良い銘柄」を選ぶ
👉 最後は過去3年間の株価からAIで期待値を確認して、実際に金を入れるかを決める
安いから買う、ではない
株価が大きく下がると、
つい、
「安くなった」
と思ってしまう。
だが、
安くなった株が、
必ず元の価格に戻るわけではない。
業績が悪化している。
成長が止まっている。
市場そのものが縮小している。
そんな企業なら、
株価が下がるのには、
それなりの理由がある。
だからワシは、
割安だからという理由だけでは買わない。
ワシが最初に見るのは、
その会社、
あるいはその会社が属する分野に、
これからの成長が期待できるかどうかだ。
いくら安くても、
成長する期待が持てなければ、
わざわざ自分の金を入れる必要はない。
もっと言えば、
株式投資のリスクは、
株価が下がることだけではない。
業績が悪化する。
上場を維持できなくなる。
最悪の場合、
会社そのものが立ち行かなくなる。
もちろん、
どんな企業にもリスクはある。
ゼロにはできない。
だが、
そんな危険を承知で、
一発逆転を狙うような博打を張る。
ワシには、
そういう思考回路はない。
一つ目の条件|これから成長する余地があるか
だから、
ターゲット選びの第一条件は、
成長性。
セクターそのものが伸びている。
あるいは、
その企業独自の強みがあり、
今後も成長が期待できる。
ワシは、
そういう企業を候補にしたい。
ただし、
「成長企業=今すぐ買う」
ではない。
良い会社でも、
株価が高すぎれば買わない。
むしろワシが面白いと思うのは、
成長期待のある会社なのに、
何らかの理由で株価が大きく下がった時である。
そこで、
次の条件が出てくる。
二つ目の条件|半年~1年で戻る期待があるか
株価は、
企業の業績だけで動くわけではない。
特に決算発表では、
会社そのものが赤字になったわけでもないのに、
アナリストの予想に少し届かなかった。
それだけで、
株価が大きく売られることもある。
ワシ自身、
そんな場面を何度も見てきた。
問題は、
下がったという事実ではない。
なぜ下がったのか。
そして、
この会社は、ここから戻る可能性があるのか。
ワシが狙っているのは、
今日買って、
明日5%上がったから売る、
というトレードではない。
企業の業績や成長を背景に、
市場からの評価が戻り、
その結果として株価が大きく上昇する。
ワシが欲しいのは、
そちらである。
5%。
10%。
もちろん利益には違いない。
だが、
ワシが狙いたいのは、
もう少し大きな値幅だ。
だから、
ある程度、
株価そのものが動く銘柄であること
も重要になる。
そのうえで、
一時的に評価を落としていても、
半年から1年くらいの時間軸で、
再び評価される可能性がある。
そんな銘柄は、
ワシにとって面白いターゲットになる。
三つ目の条件|財務が健全であること
そして、
もう一つ。
これは当たり前の話だが、
財務健全性。
ここに大きな不安がある会社は、
最初から対象にしない。
なぜなら、
ワシのスイングは、
買った瞬間から上がることを前提にしていないからだ。
買った。
さらに下がった。
それでも期待値が残っていると判断すれば、
買い増すこともある。
場合によっては、
ある程度の期間、
株価の回復を待つこともある。
だからこそ、
待っている間に、
会社そのものが危なくなるような銘柄では困る。
これは、
ワシ自身が信用余力を残しているのと、
少し似ているのかもしれない。
まず、簡単には退場しないこと。
これは投資する側だけではなく、
投資先にも求めたい。
もちろん、
絶対に潰れない企業などない。
それでも、
財務面から見て、
そのリスクが高い企業を、
わざわざ選ぶ必要はない。
ここから先は「銘柄との相性」
成長性。
回復期待。
財務健全性。
この三つは、
ワシにとって、
いわば前提条件である。
では、
その条件を満たす企業なら、
全部ターゲットにするのか。
もちろん、
そんなことはない。
ここから先で、
ワシが意外と重視しているのが、
「銘柄との相性」
である。
相性とは何なのか。
これも、
数字だけでは説明しにくい。
だが簡単に言えば、
その銘柄特有の値動きのクセを、自分がある程度知っているかどうか。
これだと思う。
何度も売買したから分かる「クセ」がある
株には、
それぞれ値動きの特徴がある。
上がり方。
下がり方。
一日の値幅。
出来高。
決算後の反応。
大きく下げた後の戻り方。
もちろん、
過去と同じ動きをする保証などない。
それでも、
何度も同じ銘柄を見て、
実際に自分の金で売買していると、
少しずつ、
その銘柄特有のクセが見えてくる。
ワシがこれまでBLOGで何度も紹介してきた銘柄も、
そういう銘柄が多い。
当然、
全部勝っているわけではない。
勝つこともあれば、
負けることもある。
それでも、
何度も取引した結果、
比較的勝率が高い。
自分なりに、
値動きを理解しやすい。
そう感じる銘柄がある。
それをワシは、
「相性が良い」
と考えている。
知らない銘柄を次々追いかける必要はない
株式市場には、
何千という銘柄がある。
毎日、
「次に上がる株」
「注目の成長株」
「割安株」
いろいろな情報が出てくる。
全部追いかけようと思えば、
きりがない。
だが、
ワシにはその必要はない。
自分がある程度知っている。
何度も売買している。
値動きのクセも、
なんとなく分かっている。
そして、
これまで比較的相性が良かった。
だったら、
まずはその銘柄を見ていればいい。
これは、
絶対にその銘柄が勝てる、
という意味ではない。
知らない山へ次々登るより、何度も歩いたことのある山の方が、どこが危ないか分かる。
峠の与作BLOGらしく言えば、
そんな感覚に近い。

ただし、相性だけでは買わない
ここは、
かなり重要である。
何度も勝った。
値動きも知っている。
相性が良い。
だから、
また買う。
それだけでは、
危ない。
どんなに慣れた銘柄でも、
株価は変わる。
企業の状況も変わる。
市場からの評価も変わる。
だから、
実際に買う時には、
もう一度、
期待値を調べる。
ここで初めて、
これまでBLOGで何度も書いてきた、
与作流の期待値が登場する。
最後はAIで期待値を確認する
ワシが使うのは、
過去3年間の株価推移。
日足の終値である。
そのデータを使って、
自分が期待する目標株価に、
どの程度の確率で到達してきたのか。
そして、
70%の確率で到達すると見込めるまでに、
何営業日かかったのか。
これをAIに計算してもらう。
企業そのものを見る時間軸と、実際の信用取引で狙う時間軸は別である。
ワシの目安は、
90営業日。
返済期限が180日の信用取引で、
期限ギリギリまで戻りを待つような勝負はしたくない。
だから、
半分の90営業日を一つの目安にしている。
この条件に当てはまれば、
ようやく、
ワシの中で本格的なターゲットになる。
株価が狙っているところへ近づけば、
逆指値や成行注文を使って、
実際のエントリーを考える。
期待値は「未来を当てる数字」ではない
もちろん、
この期待値にも限界がある。
過去3年間の株価から計算した数字だから、
未来を保証するものではない。
ファンダメンタルズ。
テクニカル。
世界情勢。
地政学リスク。
市場全体の暴落。
そうしたものを、
すべて計算に入れているわけではない。
だから、
期待値70%と出たから、
70%の確率で絶対に儲かる、
という話ではない。
当然、
外れることもある。
実際、
ワシも外している。
それでも、
感覚だけで、
「この辺なら上がるだろう」
と買うよりはいい。
最後に自分の感覚を数字で確認する。
ワシにとって、
期待値はそのための道具である。
ターゲット選びは「なんとなく」ではなかった
こうして自分のやり方を整理してみると、
最初に思っていたより、
「なんとなく」ではなかった。
成長する可能性がある。
一時的に売られても、
半年から1年くらいで戻る期待が持てる。
財務面に大きな不安がない。
その中から、
何度も取引して、
自分が値動きのクセを知っている銘柄を選ぶ。
そして最後に、
過去3年間の株価から、
AIで期待値を確認する。
つまり、
「良い会社だから買う」のでもなければ、
「安くなったから買う」のでもない。
いくつもの条件を通った最後に、
「この銘柄なら勝負してもいい」
と思えるものだけを残す。
それが、
ワシのターゲットリストなのだと思う。

👉まとめ
▶ 第一条件は、セクターまたは企業そのものに成長性があること
▶ 割安なだけでは買わず、半年~1年程度で評価が戻る期待が持てる企業を狙う
▶ 財務に大きな不安のある企業は最初から対象外
▶ 前提条件を満たした中から、自分が値動きのクセを知る「相性の良い銘柄」を選ぶ
▶ 相性が良くても、それだけでは買わない
▶ 過去3年間の日足終値からAIで期待値を確認する
▶ 70%の確率で目標株価へ到達する日数を計算し、90営業日を一つの目安にする
▶ 条件が揃い、狙った株価へ近づいたところで初めてエントリーを考える
ターゲット銘柄を、
毎月何十社も探す必要はない。
ワシは、
自分が知っている銘柄の中から、
条件の合うものを待つ。
知らない山を、
次から次へと登る必要はない。
何度も歩いた山なら、
どこが急なのか。
どこで足を取られやすいのか。
どこまで行けば景色が開けるのか。
少なくとも、
初めて登る山よりは分かっている。
もちろん、
同じ山でも天候は毎回違う。
だから、
最後はもう一度確認する。
成長性はあるか。
財務は大丈夫か。
期待値は残っているか。
そして、
自分が納得できた時だけ、
金を入れる。
焦らず。
恐れず。
欲張らず。
ワシのターゲットリストは、
「次に何を買おうか」と探し回るためのリストではなく、
自分がよく知る銘柄に、勝負できる時が来るまで待つためのリスト
なのかもしれない。
■次回予告
では、
ターゲット銘柄が決まったあと、
ワシは何を見て、
実際に金を入れるかを決めているのか。
その判断の一部を、
今のワシはAIに任せている。
過去3年間の日足終値。
目標株価への到達確率。
70%の確率で到達すると見込めるまでの日数。
こうした計算は、
人間が電卓を叩くより、
AIに任せた方がはるかに早い。
だが、
AIが
「期待値があります」
と答えたからといって、
そのまま買うわけではない。
計算はAIに任せる。
だが、金を入れる決断はワシがする。
次回は、
第36回|AIに任せること、任せないこと|期待値は計算できても決断はできない
ワシが投資でAIをどう使い、
どこから先は自分で判断しているのか。
与作流のAIとの付き合い方について、
書いてみたい。
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