第27回(後編)|期待値という考え方 ~動いたゴールで、どう戦うか

資産再登山記

前編のおさらいだ。

ワシは過去三年の値動きだけで期待値を組み、それだけを信じてトレードしてきた。

ところが、ソシオネクスト(ソシオ)だけは期待値と真逆に下げ続け、三か月前に組んだ期待値のゴールポストまで動いてしまった。

前提が崩れ、ワシは損切を覚悟した。

――さあ、ここからが本題だ。


■この記事でわかること

・大外れしたのに、なぜか儲かった理由

・与作のトレードがどう変わったか

・期待値は一度決めたら終わりではない理由


■結論

👉 株価は誰にも予測できない

👉 だからワシは期待値でトレードする

👉 期待値も相場に合わせて更新する

👉 ゴールポストは常に動いている


大外れしたのに、なぜか儲かった

損切を覚悟した、まさにその時だった。

また事態が急変する。

米国半導体指数の上昇の影響か、ソシオの株価がスルスルと上がり始めた。

あれよあれよという間に2150円を超えた。

ワシは迷わず、一番期日が近く、高値で買った薄利の2000株を手仕舞いした。

もともとは損切するつもりだった。

ところが結果は利確だった。

残る4000株も、過去の損切額を大きく上回る含み益になっていた。

「妖怪あとちょっと」に騙されるな。

そう自分に言い聞かせながら、早めに手仕舞うタイミングを探した。

すると株価はさらに上昇し、なんと最初の目標どころか、二つ目の目標だった2400円まで突破した。

ここで1900円台で買った1000株を手仕舞い。

この利確だけで40万円を超えた。

残るのは建値1800円台の3000株だけ。

含み益は150万円を超えていた。

これは一体どういうことだ。

確かにワシの期待値は大きく裏切られた。

計画という意味では、おそらく最大の失敗だった。

予測から大きく外れたのだから当然だ。

それなのに、

結果はめちゃめちゃ儲かった。

悩んだ末に、ワシは一つの答えにたどり着いた。

昔から言われている、あの格言である。

「株価は誰にも予測できない。」

そうだった。

だからワシは期待値でトレードしているんじゃないか。

予測できないからこそ、感情ではなく、一定の法則に従って売買する。

その考え方は間違っていなかった。

ワシは改めて、そう確信した。


ワシのトレードは変わった

以前のワシだったら、

値上がりを続けるソシオの株価に釘付けになっていただろう。

前場も後場も画面を見続け、

「いつ売るべきか。」

「どこまで上がるのか。」

そんなことばかり考えていたはずだ。

少し下がれば、

「ああ、さっき売っておけばよかった。」

売った後にさらに上がれば、

「なんで売ってしまったんだ。」

その繰り返しだったと思う。

しかし、今のワシは違う。

相場に合わせて期待値を更新するだけだ。

「この株価になったら何株ずつ手仕舞う。」

「届かず反落したら、ここでデッドに手仕舞う。」

それだけである。

信用余力100%以上を維持しているから、

下がっても慌てない。

上がっても欲張らない。

焦らず。

恐れず。

欲張らず。

後日談 ~ゲームはまだ続いている~

ここで約一か月後の話をしたい。

その後、ソシオがソフトバンクグループを主要株主とする米国半導体企業・Armとの業務提携関係にあるという話も出回り、株価は再び急騰した。

――ただ、ここに至るまでにも動きはあった。

その途中、2500円で1000株、2900円で500株を先に手仕舞いしていた。

手元の玉は、すでに1500株になっていた。

3100円を超えたところで、ワシは500株を3180円で利確。

残る1000株は、さらなる上昇を期待してホールドした。

ところが今度は、米国ハイテク株の急落をきっかけに、日本のAI関連株も大きく乱高下した。

ソシオも2500円を割り込み、一時は2200円台まで下落した。

それでもワシは全く恐れなかった。

期待値は、まだ残っていたからだ。

2450円。

2400円。

2300円。

2250円。

期待値どおり、淡々と買い増した。

その後2800円近くまで戻し、買い増した玉のうち薄利のものから1500株を順次手仕舞いした。

さらに約60万円の利益を積み上げることができた。

ここでワシは気づいた。

ゴールポストが動いたのなら、

文句を言う必要もない。

評論家のように最終地点を予想する必要もない。

動いたゴールに合わせて、

どうプレーを続けるか。

それこそがスイングトレーダーの仕事なのだ。

ワシは投資系ユーチューバーではない。

一人のプレーヤーだ。

しかも、

ゲームは今も続いている。

「焦らず・恐れず・欲張らず。」

この言葉は、

あとから振り返って意味を知るものではない。

毎日相場と向き合う自分を支えてくれる、

お守りのような言葉なのかもしれない。


そして現在

現在、7月3日。

ソシオの終値は2874円。

1800円台で買った1000株を残し、

2250円で買った500株を利確した。

これで、あとから買い増した玉だけでも100万円を超える利益になった。

トータルでは300万円の利益。

さらに、保有中の1000株には約100万円の含み益がある。

もう十分に稼いだ。

いつ手仕舞っても構わない。

しかし、

まだ期待値は消えていない。

ゴールポストの動きを見極めながら、

「焦らず・恐れず・欲張らず。」

その不文律を胸に刻み、

明日も相場と向き合っていこうと思う。


👉まとめ

▶ 損切を覚悟した直後、ソシオは急騰。大外れした期待値が大きな利益へと変わった

▶ 悟ったのは「株価は誰にも予測できない」という真理だった

▶ だからワシは期待値でトレードし、相場に合わせて更新し続ける

▶ ゴールポストが動いたなら、文句を言わず、そのゴールに合わせてプレーを続ける

▶ 焦らず・恐れず・欲張らず――その言葉を胸に、明日も相場へ向かう


■次回予告

ソシオのゲームは、まだ終わっていない。

ゴールポストが動き続ける相場で、

ワシは次にどんな一手を打つのか。

次回も、相場という山道で出会った出来事を、与作流・期待値の視点から語っていきたい。

焦らず。

恐れず。

欲張らず。

ワシの再登山は、まだまだ続く。

▼前編の記事はこちら

第26回(前編)ソシオネクスト(6526)で崩れた「期待値」トレード|与作の実録【前編】

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