前回(第31回)は、
なぜワシがインデックス投資だけに
すべてを委ねないのかを書いた。
ワシの資産形成は、
① スイングトレード=攻め
② インデックス投資=農耕
③ 高配当株投資=果実
この三本柱で進めている。
今回は、三本目。
企業が稼ぎ、
その利益の一部を配当として受け取る。
派手な売買をしなくても、
季節が来れば口座へ入ってくる。
ワシが「静かな収穫」と呼んでいる、
高配当株投資について書いてみたい。

■この記事でわかること
・与作が高配当株を持つ理由
・高配当株が三本柱の中で果たす役割
・配当利回りだけで銘柄を選ばない理由
・高配当株を売る時の考え方
■結論
👉 高配当株は、配当という果実を生む柱である
👉 高利回りだけを追わず、配当を続けられる企業かを見る
👉 一銘柄へ集中せず、業種と銘柄を分散する
👉 株価が上がっても、収穫を続ける意味が残る限り簡単には売らない
高配当株は「静かな収穫」である
スイングトレードでは、
自分で動かなければ利益は確定しない。
期待値を調べる。
買う。
買い増す。
手仕舞う。
相場に合わせて、
自分で判断し続ける必要がある。
一方、高配当株は違う。
保有している企業が利益を上げ、
配当を出すと決めれば、
その一部が口座へ入ってくる。
もちろん、
何もしなくても必ず配当が続くわけではない。
業績が悪化すれば、
減配や無配になることもある。
それでも、
毎日の値動きだけを追い掛けなくても、
企業が働き、利益を生み、
配当という果実を届けてくれる。
この静かなリズムが、
高配当株の魅力である。
現在、
ワシの高配当株は約1,500万円。
保有銘柄は31銘柄。
年間予想配当額は税引前で約80万円。
2026年上半期だけでも、
税引前で約40万円の配当を受け取った。
ワシにとって高配当株とは、
株価を見る楽しみではなく、
実際に果実を収穫するための畑なのである。

含み益と配当は違う
株価が上がれば、
証券口座には含み益が表示される。
だが、
売らない限り現金にはならない。
配当は違う。
保有を続けたまま、
実際に使える現金として入ってくる。
生活費の一部に使うこともできる。
いったん現金として置くこともできる。
必要であれば、
再び投資へ回すこともできる。
ワシにとって配当は、
資産額の数字だけではなく、
育てた資産を生活へつなぐ果実である。
だから、
高配当株は単なる「守り」ではない。
資産を持っているだけで終わらせず、
その資産から現金を生み出す役割を持っている。
高配当なら何でもいいわけではない
高配当株という名前だけを見ると、
配当利回りが高い銘柄ほど魅力的に見える。
だが、
利回りが高いことには理由がある。
株価が大きく下がった結果、
見かけ上の利回りだけが高くなっていることもある。
業績が悪化し、
将来の減配を市場が先回りしている可能性もある。
だからワシは、
利回りの数字だけで買うことはしない。
・利益を出し続けられる企業か
・配当を無理なく支払えるか
・減配の可能性が高まっていないか
・一つの業種へ偏っていないか
こうした点を見ながら、
長く保有できるかを考える。
高い利回りは、
入口の一つにはなる。
だが、
それだけで投資を決める理由にはならない。
分散は収穫を守るためにある
高配当株は、
自分で銘柄を選ぶ投資である。
インデックス投資のように、
運用会社が自動で入れ替えてくれるわけではない。
企業の状況が変われば、
自分で確認しなければならない。
だからこそ、
一銘柄へ集中しすぎないことが大切になる。
一社が減配しても、
高配当株全体の収穫が止まらないようにする。
一つの業種が不調でも、
別の業種が支えられるようにする。
分散とは、
銘柄数を増やして安心した気分になることではない。
一つの失敗で、
高配当株という柱全体が折れないようにする仕組みである。
下がった時こそ、前提を見る
高配当株は、
株価が下がると利回りが上がる。
それだけを見ると、
安く買える好機に思える。
だが、
下がった理由を見ずに買えば、
単なる値下がり銘柄をつかむことになる。
業績や配当方針に大きな変化がなく、
一時的な相場全体の下落で株価が下がったのか。
それとも、
企業の利益や配当の前提そのものが崩れ始めているのか。
同じ下落でも、
意味はまったく違う。
スイングトレードでは、
期待値が残っているかを確認する。
高配当株では、
配当を続けられる前提が残っているかを確認する。
価格だけを見て買わない。
この点は、
どの投資にも共通している。
売らないことと、放置することは違う
高配当株は、
基本的に長く保有する。
株価が上がったからという理由だけで、
すぐに利益確定すれば、
その後の配当という果実は受け取れなくなる。
ワシも過去には、
値上がりした株を売りたくなり、
収穫を途中で終わらせたことがある。
だから今は、
含み益だけで売却を決めない。
ワシは、
株価が上がったから売るのではない。
配当を受け取る意味がなくなった時、
あるいは投資した前提が崩れた時に、
初めて売却を考える。
だから高配当株は、
値上がり益よりも、
これから先も果実を実らせるかどうかを重視している。
ただし、
「長期保有」と「放置」は違う。
業績が明らかに悪化した。
減配の可能性が高まった。
買った時の前提が崩れた。
高配当株全体のバランスが偏りすぎた。
そう判断した時には、
保有を見直す必要がある。
売らないと決めて思考を止めるのではない。
収穫を続けられる畑かどうか、
時々見回るのである。
三本柱の中での役割
スイングトレードは、攻め。
期待値の高い局面で、
利益の上積みを狙う。
インデックス投資は、農耕。
毎月積み立て、
時間をかけて資産形成の土台を育てる。
高配当株投資は、果実。
保有する企業から、
配当という現金を受け取る。
どれが一番優れているか、
という話ではない。
役割が違うのである。
攻めだけでは疲れる。
農耕だけでは、
収穫まで長い時間がかかる。
果実だけを求めれば、
高利回りへ偏る危険がある。
だからワシは、
三本を組み合わせている。

👉まとめ
▶ 高配当株は、配当という現金を生み出す「果実」の柱
▶ 利回りの高さだけでなく、利益・配当継続力・減配リスクを見る
▶ 銘柄と業種を分散し、一社の失敗で収穫全体が止まらないようにする
▶ 株価が上がっただけでは売らず、配当を受け取る意味が残っているかで判断する
▶ 長期保有と放置を混同せず、投資した前提が崩れていないか確認する
高配当株は、
植えたら終わりの投資ではない。
育っているか。
実をつけているか。
畑が傷んでいないか。
それを確かめながら、
静かな収穫を続ける。
焦らず。
恐れず。
欲張らず。
果実は、
一度に取り尽くすものではない。
■次回予告
高配当株は、
配当を受け取り続けるだけなら簡単に見える。
だが実際には、
高値づかみ、減配、売り急ぎなど、
判断を誤る場面はいくつもある。
次回は、
ワシ自身が高配当株に翻弄された経験と、
そこから何を学んだのかを書いてみたい。
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